介護でつながる輪

「ご家族とあなたのほっこりエピソード2018」大賞受賞作品をご紹介!

介護生活は、介護する方もされる方もみんな大変。そして大変だからこそ、がんばりすぎは禁物です。
2018年9月「けあのわ」にて行われました「がんばらない介護 川柳&エピソード大賞2018」では、
少し肩の力を抜いて、普段なかなか言葉にできない想いを綴っていただいた川柳やエピソードを大募集。エピソード篇では、ご家族との嬉しかったエピソードや懐かしい思い出などを投稿していただきました。

今回は、大賞を受賞されたエピソード5作品をご紹介させていただきます。また、あわせてそのエピソードを選ばせていただいたスタッフからのコメントもお送りしたいと思います。

「ご家族とあなたのほっこりエピソード2018」大賞

 
 
 
 

「父と母の喧嘩」 マルキージオさん

父は足が悪く介護認定2です。姉は癌で両親より長く生きられないかもしれません。
母は介護認定5で、私1人で3人はとても支えられないので母にはホームに入ってもらいました。

 

両親は良く喧嘩をしていました。
そして母はいつもイライラしていたように思います。
父が家の事を何一つ昔の人だったので手伝わなかったからです。
母が認知症になり、家の仕事を家族にバトンタッチしてから、全ての荷が下りて、とても可愛らしい女性になりました。
それだけ大変だったのだと思います。そして今は私が昔の母とそっくりでイライラしています(笑)
親子は似ていますよね。

 

夫婦とは面白いもので、私が2時間半ホームで母と一緒に居るよりも、父の30分の方が母は幸せなんです。
父を追い、父と共に心で一緒に生きているのです。
二人が車椅子で寄り添って話をしている姿は、介護士さんからも「ラブラブ夫婦」と言われています♡
喧嘩やお互いの65年以上の夫婦生活の中には、娘などは入れない信頼と愛情があるのだと思います。


■スタッフから一言■
同じ家族でもかなわない夫婦の深い絆。ましてや他人の私たちには理解し得ないものだと思います。しかし、仲良く寄り添う様子が思い浮かび、とても温かい気持ちになりました。

 
 
 

「ひ孫の成長」 みきさん

歳を重ね、様々な病を患うに伴い精神的にも弱ってきた祖母。「おばあちゃんはもういつ死んでもいいと思ってる。もし何かあってももう病院へは行かないから。」と口癖のように毎日話していました。
そんな時に分かった私の妊娠。我が事のように喜んでくれたのは祖母でした。「赤ちゃんが元気に産まれるのを見ないと死ねないね。」と、それからは話してくれるようになりました。
そして、春に無事出産。祖母がかけてくれた言葉は、「おめでとう。おばあちゃんはこの赤ちゃんが成長していく姿をもっと見たい。ハイハイする姿、お話できるようになる姿、走る事ができるようになる姿…だから元気になるように頑張るね。」でした。
曽孫の誕生が、祖母の気持ちを前向きなものに変化させてくれたようです。そんな我が家は今とっても幸せです!


■スタッフから一言■
どんなものにも勝る特効薬が新しい家族の誕生であり、成長であることがとても素敵に思います。人への愛情がその人自身をも強くする、思いやることのすごさを感じました。

 
 
 

「父の専属ドライバー」 よっしさん

父は車の免許を持っておらず、スクーターしか乗れませんでした。
私が車の免許を取りたての頃、父が何かと用事を頼んできて、車で一緒に出掛けました。
初心者で、車の運転に自信がなく、父からの頼みを疎ましく思っていました。
ある日、用事を言いつけられ、今まで経験したことがない遠い場所に連れて行くように言われたときに、父に「タクシーか、バスで行ったら?」と言うと、父は「タクシーもバスも、運転手はプロだけど、他人だ。運転技術が心もとなくとも、息子の運転の方を俺は信じる」と一言。
それ以来、父の頼みを快く引き受けることにしました。

 

今は、父は介護施設に入所しており、ほぼ寝たきりの状態です。
時々、胃瘻の器具替えなどで、病院に行くときがあります。
そんな時は、私が車を出します。
父は認知症で、息子である私のことを忘れてしまっていますが、私は父の言葉を忘れずにいて、「おやじ、あの時より、車の運転上手になったから、安心して」と言います。
父は、分からないなりに、うなずいてくれます。
私は、父の生涯の専属ドライバーです。


■スタッフから一言■
お父さんからの忘れられない一言に、父と子の強い絆が感じられました。いつまでも専属ドライバーという思い、きっとお父さんにも届いているように思います。

 
 
 

「父の手作り」 さぼさん

私の父は物を作ることが趣味な人で、日曜大工で本棚を作ったり、小物入れやアクセサリーなどを作ったりと、色々なものを作っていました。庭にバスケットゴールを作ってくれたこともありましたね。
こんなものが欲しい、こんなものがあったら便利、というと父が作ってくれて、父の手はものを生み出す魔法のようだと思っていました。
でも私が思春期・反抗期に入り、父が作ってくれた携帯ストラップが気に入らなくて、父の趣味までけなしてしまった時から、父は私の目の前ではものを作らなくなりました。
父の作ったものが時折こっそり増えていたので、私が見ていない時は作っていたのでしょうが。

 

そんな父が入院したときに、暇だからといって刺繍をしていて、久しぶりに父がなにかを作っているところを見たのです。
昔と違って骨ばってシワができて小さくなったよう見える手、それでもその手から生まれる刺繍は丁寧で綺麗で、やっぱり父の手は魔法の手だと思いました。
刺繍をする父を見ていたら、すんなりと素直に昔のことを謝ることが出来ました。
酷いこと言ってごめん。本当は父の作ったものが好き、父の作っている姿を見るのも好き。そういうと、父は笑って魔法の手で頭を撫でてくれました。
実はまだ、あの時の携帯ストラップ大事に持ってる。と言うと、また新しいものを作ってくれると約束してくれました。
それから父のお見舞いに行く度に、父は何かしら作って見せてくれたりするようになり、心なしか生き生きして見えるようにもなって嬉しかったです。
父が作ってくれた、昔の携帯ストラップと新しい携帯ストラップはどちらも私の宝物になりました。
父が退院したら、もっと大物を作るぞと張り切っているので、私も父が早く良くなるようできる限り手助けしていきたいと思っています。


■スタッフから一言■
感情をうまく表現できずに、つい家族を傷つけてしまった経験、誰もが一度はあると思います。
時間はかかったでしょうが、胸につっかえていたものが取れた清々しさを感じました。
お父さんがすんなりゆるせたのは、お互いの愛情を十分理解していからなのでしょう。

 
 
 

「迷子になっていた私と祖母」 ユキキさん

子供の頃よく迷子になっていて、祖母が必死に探してくれて
「よかった。」
とギュッと抱きしめながら言ってくれていました。

 

私が20代になった今でも祖母は一緒に出かけると
「人が多いからはぐれないように気をつけてね。」
と言うので、
「もう大人なんだから、大丈夫だよ。」
と言って笑っていると、なんとはぐれてしまいました。祖母がすぐに駆け寄って来てくれて、
「はー、まだまだ元気でいないと心配だわ。」
「すいません」
「ハハハハ」と二人で笑いながら、
いつも心配かけてごめんね。いつまでも元気でいて笑っていようね。と祖母の手を繋ぎながら思いました。


■スタッフから一言■
孫がどんなに大きくなっても、おばあちゃんにとってはいつまでも変わらぬ愛する孫なんですね。日常のちょっとしたシーンにホッコリしました。

いかがだったでしょうか?
今回、お寄せいただいたエピソードを拝見しますと、家族のあり方はさまざまですが、かたちは違えど、そこには必ず家族への愛情があるように思います。
どのエピソードもその様子を思い浮かべてはホッコリし、胸が熱くなり、時に涙し、幸せな気持ちなりました。
応募いただいたみなさん、本当にありがとうございました。

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