乳児(赤ちゃん)に最適な水があるってご存知ですか?
「水道水はなんか心配だからミネラルウォーターがいいのかな…?」
「ミネラルウォーターはダメだって聞いたことがある。」
などなど、諸説耳にされたことがあるのではないでしょうか。
みなさん、育児についての情報はインターネットや雑誌、ママ友、母親など、様々なソースから受け取っていて、「ミルク作り」ひとつとっても、どの情報が正しくてどれが間違った情報なのか、なかなか判断しづらいのではないでしょうか。
特に初めての赤ちゃん、ママ一年生であればなおさらです。
そこで今回は、大切な赤ちゃんの成長に不可欠な「」について調べてみたいと思います。

水にはいろいろな種類や硬度があります

ご存知の方も多いと思いますが、水と一口に言っても、いろいろな種類があります。例えば、水道水やアルカリイオン水、海洋深層水や酸素水、ナチュラルウォーターやミネラルウォーターなど、細かく分けていくとたくさんの種類に分けられます。
また、「硬水」とか「軟水」という言葉もよく聞きますよね。これは「水の硬さ(硬度)」によって分けられています。

硬度の違いで硬水と軟水に分かれます

水の硬さ(硬度)は、カルシウムやマグネシウムなどがどれだけ含まれているかによって、硬水と軟水に分けられています。
硬度は数値で表され、その数値の大きさによって段階ごとに区分が設けられています。この数値は、水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの含有量をそれに相当する炭酸カルシウムに換算をして表したものになります。
WHO(世界保健機関)で定められた硬度の範囲と区分は以下になります。

硬度(カルシウムやマグネシウムなどの含有量) 区分
60mg/L 未満 軟水(soft)
60〜120mg/L 中程度の硬水(moderately hard)
120〜180mg/L 硬水(hard)
180mg/L 以上 非常な硬水(very hard)

※参考・出典:
WHO/HSE/WSH/10.01/10/Rev/1 「Hardness in Drinking-water」

 

日本の水は軟水が多いのですが、ヨーロッパの水は硬水が多いようです。なぜかというと、ヨーロッパ大陸は石灰岩が多く、水が地下に滞留する期間が長いから。水が地下に滞留する期間が長い分、ミネラル(カルシウムやマグネシウムなどの地中の鉱物)がたくさん水に溶け出すため、硬水となるのです。それに対して日本の場合は、土壌の多くが火山灰によってできていて、地形の勾配が大きく、地下水が地下にとどまっている期間が短いことから、水に溶け出すミネラルの量も少ないため、軟水が多いのだそうです。

 

ここでちょっとしたトリビアを。
沖縄本島では中・南部と北部で水の硬度が極端に違うってご存知ですか?
沖縄本島中・南部は、琉球石灰岩というサンゴ礁のはたらきで形成された地層のため、カルシウムなどの成分が多く溶け出し、硬度が高いそうなのですが、北部は本土と同じ火山灰土壌なので、軟水なのだとか。中・南部は200mg/Lを超える超硬水なのですが、北部は35mg/L程度の超軟水という…。すごい差ですね。

硬水と軟水、それぞれの特徴って?

さて、水は硬度の違いによって硬水と軟水という大きく2つに分けられることはわかりました。では、普段飲む水はどちらを選んだらよいのでしょう? 硬水と軟水、それぞれの特徴って気になるところですよね。もちろんそれぞれにメリットもデメリットもありますので、目的に応じて使い分けるのがよさそうです。
では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを見てみましょう。

 

■硬水のメリット

便秘解消が期待できる
突然ですが、下剤の成分はご存知ですか?
下剤には大きく分けて二種類、「刺激性下剤」と「機械的下剤」というのがあるのだそうです。このうち「機械的下剤」のひとつである「塩類下剤」には、マグネシウムが使われているようです。酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムなどの塩類の高い浸透圧を使って、腸の表面から水分を引き寄せ、腸内の水分量を増やすことで便をやわらかくするのだとか。便をやわらかくすることによって排便が促されるのですね。
マグネシウムを多く含む硬水を飲むことでも同様の効果が期待できるため、硬水のミネラルウォーターを飲むことによって便秘が改善されるケースもあるようです。だから硬度の高い、海外メーカーのミネラルウォーターはダイエットをしている方々によく選ばれるのでしょうね。
※参考・出典:
順天堂醫事雑誌 Vol.60(2014)No.1 P.16-24「排便と健康」

肉の煮込み料理に適している
硬水にはアクを出しやすくしたり、肉の臭みを消したりするはたらきがあるようです。そのため、お肉を煮込んでつくるような洋風のスープや煮込み料理に適しているようですよ。

動脈硬化の予防
硬水にはカルシウムやマグネシウムが多く含まれていることから、動脈硬化を予防し、心筋梗塞や脳梗塞といったリスクを減らすことも期待されています。
カルシウムはその名からみなさんもイメージするように、99%は骨や歯に蓄えられるそうなのですが、残りの1%は血液や筋肉などに存在しており、そこで様々なはたらきをしているのだそうです。精神の安定をはかる(怒りっぽい人に「カルシウムが足りないんじゃない?」って言いますよね)、心臓や筋肉の働きを正常に保つ、また、血液や体液の状態を一定に保ったり、出血時にかさぶたをつくったり、他にもたくさん、大事なはたらきをしているとのことです。
また、たくさんあるカルシウムの役割の中の一つに、脳に信号を送るという大事な役割もあるそうです。これが結構大切な役割で、カルシウムが不足するとそこに機能不全を起こし、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしてしまうこともあるのだとか。それが原因となって突然死にいたるケースもあるとのこと、とても怖いですね…。
一方マグネシウムはというと、血液を固まりにくくしたり、体温や血圧を正常に保ったり、腎臓や血管壁へのカルシウムの沈着を防いだりといったはたらきをしています。また、カルシウムと一緒に協力して、骨を強化したり、歯のエナメル質をつくったりというお仕事もしているようです。
さらに、カルシウムの性質によって引き起こされる心筋梗塞や脳梗塞を未然に防ぐという大切なはたらきもしています。血管内部に傷がつくと、その傷口を塞ごうとカルシウムが集まってくるわけです。でもこの状態が続くと、カルシウムを取り込んだ細胞は死んでいき、それが血管に沈着して動脈硬化が起こってしまうのだそうです。これが、心筋梗塞や脳卒中につながるのですね。そこにマグネシウムの登場です。マグネシウムが血管へのカルシウムの沈着を防ぐはたらきをしてくれて、さらに、カルシウムが血管を収縮させようとするのも防いでくれ、血管を広げる作用もあるそうです。
カルシウムが不足すると心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすし、マグネシウムが不足しても心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす…。なんともややこしい話ですが、カルシウムとマグネシウムの2つが揃うことで、こうした病気を未然に防ぐことも期待できるということなのですね。
※参考・出典:
福岡大学「水に関する基礎的研究 : その1 ミネラルに関しての文献調査」
日本補完代替医療学会誌 Vol.1(2004)No.1 P.41-52「代替医療としての「ビタミン・ミネラル」」
日本循環器管理研究協議会雑誌 Vol.25(1990-1991)No.2 P.100-110「カルシウム摂取量と高血圧との関係」

 

■硬水のデメリット

結石のリスクが高まる

腎臓の機能に問題を抱えている方が大量に硬水を摂取すると、硬水に多く含まれているカルシウムをろ過しきれないという状態になってしまい、結石のリスクが高くなってしまうようです。

お腹がゆるくなる

硬水に含まれるマグネシウムの影響で、胃腸が弱い人はお腹がゆるくなってしまうこともあるようです。便秘がちな方にはありがたい効果ですが、もともと胃腸が弱い方はご注意ください。

素材の風味を活かしたい料理に適さない

マグネシウムには、独特の苦味や風味や香りがあるため、素材の風味を活かした繊細な料理にはあまり向かないようです。

 

■軟水のメリット

日本料理に適している

軟水は基本的に無味無臭のため、素材の味を活かした繊細な味付けが特徴的な日本料理や、香りを楽しむような食材の調理、飲み物などに適していると言えます。

赤ちゃんや小さな子どもでも安心

軟水はマグネシウムの含まれる量が少ないので、お腹にも優しいです。そのため、赤ちゃんや小さなお子さんの飲み水としても適しており、安心して与えることができます。

髪や肌に優しい

硬水で体や髪を洗うと、カルシウムイオンやマグネシウムイオンの影響によって、髪がパサついたり肌がつっぱったりすることがあるようです。しかし軟水は、カルシウムやマグネシウムの含有量が少ないため、そのような心配はほとんどないでしょう。

 

■軟水のデメリット

ミネラル補給ができない

硬水のメリットでもお伝えしましたが、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルは、人間の体にとって必要な要素であることは間違いありません。そのため、日頃から一定量はしっかりと摂取していく必要があります。しかし、軟水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラル成分が少ないため、多くの摂取は望めないでしょう。

乳児(赤ちゃん)に最適な水の硬度は?

 

ここまで硬水と軟水の特徴やメリット・デメリットを見てきました。その上で、乳児(赤ちゃん)に最適な水の硬度はいったいどれくらいのものでしょうか。
あなたはどう思いますか?
乳児(赤ちゃん)に与えるのは、体に優しい「軟水」のほうがよいでしょうね。

ミルク作りにも軟水? ミネラルウォーターはよくないって聞いたけど…

当然ミルク作りにも軟水を使うのがよいと思います。
乳児(赤ちゃん)の場合はまだ内臓が未発達なため、マグネシウムなどのミネラル成分が負担となって、おなかを壊して下痢になってしまうことがあります。そのため、ミネラル成分が少ない軟水や、ミネラルや不純物を一切取り除いた、ピュアウォーターと呼ばれる純水が最適なのではないでしょうか。
ちなみに、アクアクララのお水は硬度29.7mg/Lの軟水ですので、赤ちゃんからお年寄りまで安心して飲むことができておすすめです。

まとめ

  • 水にはいろいろな種類があり、硬度の違い(ミネラル成分の含有量)によって、硬水や軟水に分けられる。
  • 硬水と軟水にはそれぞれ特徴があり、メリット・デメリットもある。
  • 硬水は、ミネラル成分のはたらきによって便秘解消が期待できたり、動脈硬化などの予防も期待できる。しかし、大量に摂取することで結石のリスクが高まったり、おなかがゆるくなったりする。
  • 軟水は、基本的に無味無臭なため、繊細な料理に使いやすかったり、髪や肌にも優しかったりする。また、マグネシウムの含有量が少ないので、内臓が未発達な赤ちゃんや小さな子どもでもおなかを壊す心配もなく、安心して与えることができる。

 

水と一口に言ってもいろいろな種類や特徴やメリット・デメリットがあります。それを理解した上で、軟水・硬水とそれぞれ目的や口にする人に応じて最適な選択をしていくことが大切ですね。