歯科医師よりアドバイス 知りたい!プレママの歯科あれこれ

妊娠中期のママ、歯が痛いけど、妊娠しているから行くのが不安

妊娠初期を過ぎて安定期に入る頃、歯科を受診しておくと良いと聞いたことはないでしょうか?妊娠後期はおなかが大きくなり仰向けの姿勢が辛くなることや、妊娠中の口内は虫歯や歯の病気になりやすい環境であることから、受診を薦められることが多いようですね。なかには、公費で妊娠中の歯科検診を受けられる地域もあり、受診の大切さがうかがえます。そこで、歯科医師より妊娠中の歯科について色々聞いてきましたよ♪

 

妊婦に歯科検診はなぜ必要?

そもそも妊娠中に歯科検診を勧められることが多いのは、なぜなのでしょうか。妊娠前と妊娠中で、口内にどのような変化がでてくる可能性があるのか気になります。

妊婦に歯科検診をお勧めするのは、もともと妊婦に多い口腔疾患が、口腔清掃状態の改善にて予防ができる可能性が高いからです。
妊娠中は女性ホルモンの影響とともに歯垢(プラーク)に潜む細菌などによる刺激で妊娠性歯肉炎や妊娠性エプーリスを引き起こすことがあります。(図1)これらは歯と歯の間の歯肉が赤く腫れた状態となり、出血しやすく、妊娠2〜3ヶ月頃から増加するとされています。妊娠性歯肉炎や妊娠性エプーリスはもともと歯の表面に付いている歯垢や歯石が原因となっているため、ブラッシングを中心とした口腔衛生指導を早期から行う必要があります。お口の中のクリーニングが行われ、正しいブラッシングを続けるだけで症状は改善していきます。
 症状が重篤化してしまわないよう、日頃の歯科検診や症状に応じた正しいブラッシングを身につけることが重要となってくるわけです。」

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(図1)

なるほど、少し意識するだけで、「妊娠性歯肉炎」や「妊娠性エプリース」を防ぐことができるのですね!初めてこの言葉を耳にする方もいらっしゃることでしょう。できることなら、このような状態にならないよう心掛けたいものです。

 

レントゲンは赤ちゃんに悪い影響はない?

歯科に行くとまず始めに行われることが多い、歯のレントゲン撮影。おなかの赤ちゃんに悪い影響はないのか、こちらもとても気になります。

「診療に必要な場合にはエックス線撮影を行いますが、歯科用のエックス線撮影は腹部から離れた場所となり、腹部に直接照射することはありません。そして防護エプロンにより腹部を遮蔽するため胎児への放射線の影響はほとんどゼロと考えてよいでしょう。少し重たいですが防護エプロンを使用すれば、歯科用のエックス線撮影を必要以上に心配する必要はありません。」

歯と腹部が離れていること、防護エプロンがあることで、おなかの赤ちゃんに悪い影響はないようで、安心ですね!

 

治療で麻酔をしても大丈夫?

歯の治療において麻酔が必要となった場合、それがおなかの赤ちゃんにまで影響してしまわないのか心配です。麻酔を使っても大丈夫なのでしょうか。

一般に歯科治療で使用する局所麻酔薬を通常量使用するだけでは、胎児への影響はほとんどないと報告されています。痛みを耐えることによって生じる妊婦へのストレスを考慮すると適切に使用したほうが良いでしょう。」

適切な量を使用するのであれば影響はほとんどないのですね!治療時の痛みはできるだけ少ない方が気持ちに余裕をもつことができますね。

 

妊娠中に避けたほうが良い治療はある?

妊娠中とはいえ、やむを得ず歯科治療を受ける可能性もあるでしょう。では、妊娠中にできるだけ避けたほうが良い治療というのはあるのでしょうか。

妊婦の歯科治療は使用するお薬の影響を考慮して応急処置に留めるのが原則となります。
必然的に抗生剤や鎮痛剤の投薬を伴う親知らずの抜歯など、いわゆる歯科における観血処置は妊娠期間中は避けたほうがいいでしょう。ただ炎症を繰り返し、その度に対症療法が必要となってくる場合には抜歯が必要となることがあります。そしてその場合はできるだけ妊娠中期に行うようにするのが良いとされています。(図2)」

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(図2)

妊娠19週より前と妊娠31周より後は、基本的に応急処置にとどめることになるのですね。できるだけ通常の歯科処置が行える妊娠中期に受診したほうが良いですね。

 

妊娠中のお口のケア方法は?

歯磨きをきちんと取り組むママ

最後に、妊娠中の口内ケアで何か良い方法はあるのでしょうか。

「妊娠によって母体には様々な変化が現れます。そして女性ホルモンのバランスが変化して普段より口腔内に炎症が生じやすい環境となってしまいます。大切なお口のケアはブラッシングによって歯垢を落とすことが最も重要となります。ブラッシング時に多少の出血があっても歯を1本ずつ丁寧に磨いて汚れを落とせば薬を使わなくても炎症は治まっていきます。つわりのために歯ブラシをお口に入れると吐き気を感じるような場合には、上下すべての歯を一度に磨かなくても調子の良さそうなときに数回に分けて磨いても構いません。また口腔清掃が十分にできない時には水をお口に含んでうがいなどをしてお口の中を清潔に保つことを心掛けてください。」

つわりで辛い時期には歯や口内についてまで気に掛けづらくなることもあるかと思いますが、そこはちょっと意識をして口内環境を整えておかなければなりませんね。

とても丁寧なアドバイスをいただき、どうもありがとうございました!

 
 
いかがでしたか?妊娠中の口内ケアや歯科検診の大切さがとてもよくわかりましたね!プレママのみなさん、つわりが落ち着いてきたら、なるべく早めに歯科を受診しましょうo(^^)o

この記事を読んだ感想もぜひお寄せくださいね☆

 

今回アドバイスをいただいた先生

渡辺和也
渡辺和也(わたなべかずや)
吉祥寺・渡辺矯正歯科 院長。日本矯正歯科学会認定医、指導医、専門医。東京歯科大学、日本歯科大学、慶応義塾大学非常勤講師。

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